南信州リニア未来ビジョン(議論のための)

西部ブロックのビジョン

西部ブロック図

西部ブロック図

西部ブロックのビジョン

(1) 特長と機能

西部ブロックは、阿智村、平谷村、根羽村の3村で構成され、ブロック内の人口規模は7千人弱、豊かな自然環境を生かした観光施設を有し、中央自動車道や幹線道路の国道153号線を通じて県内外から多くの観光客が訪れる南信州圏域の観光エリアです。

(2) まちづくりの基本的な考え方(エリアイメージ)

リニア、三遠南信時代に想定される新たな交流に対して、幹線道路沿いの豊かな観光資源を活かした体験プログラムや周遊観光を進めるとともに、日帰りレジャーではなく、自然環境の中でこそ得られる学びの要素を加えた中長期的な滞在プログラムの構築と提供により、関係人口や定住人口を創出することで、持続可能な地域を目指していきます。また、この地域では、「森」をキーワードにした連携プロジェクト「南信州フォレストパーク」の事業を展開していきます。

(3) 周遊型観光の拡充と展開

それぞれの村が所有する観光拠点の機能を共有化、連携させることで、旅のプランの選択肢を増やし、県外からの誘客力が高い昼神温泉をハブ拠点として、周遊を実現できる交通手段や体験プログラムを充実させていきます。

また、施設に限らず北部ブロックでの旬の果実収穫体験などを組み合わせることで、南信州圏域全体の周遊へと展開させていきます。

  • エリア内に温泉、ゴルフ場、スキー場、キャンプ場、釣り堀などが多数あるため、各々の特色を楽しめる仕組みなどを検討します。(例:キャンプ場巡りができるフリーパス等)
  • 国道153 号線及び国道256 号線(木曽方面)や、リニア駅及び三遠南信自動車道から昼神温泉までの間のアクセス整備を進めます。

(観光・レジャー)

(4) 中長期滞在型プログラム構築

周遊型観光の拠点施設の連携と合わせ、中長期滞在型のプログラムを構築していきます。ターゲットは、一般的な観光客のほかに、例えば各村に毎年訪れている大学ゼミの夏合宿や移住希望者の地域見学なども想定されます。

コロナ禍で変化した地方回帰に対する意識の高まりや、今後、進展するデジタル社会において、かえって付加価値化が進むと考えられる現実空間の財とサービス、更には南信州圏域の豊かな自然環境や暮らしに密着した体験と学びを求めるニーズが高まっていくことが見込まれます。

従来のレジャーとしての観光に「学び」の要素を加えた滞在型プログラムを積極的に構築し、交流から人と地域がつながる機会を拡充していきます。

  • 学生合宿のための体験や宿泊施設、移住希望者の現地見学のための滞在施設の提供、保育、交流施設の共有など、エリアが一体となった対応を行っていきます。
  • 山村留学や大人向けの学び講座の実践、ゲストハウスや移住者との交流を進めます。

(つながり・移住、観光・レジャー、学び)

(5) 地域や環境と共生できる人材誘致と育成

人生100年時代の到来に伴い、社会の雇用や教育のあり方が見直されている中で、兼業や副業というワークスタイルを選択し、学び直しの場や居住先として地方への関心が高まっています。

西部エリアでは、学生に限らず「学びで生きたい人」を新しいターゲットに据え、地域を学ぶ教材、自然資源をフィールドに、地域内外の人々の交流に新たに取り組んでいます。

また、訪れた人がこの地域の魅力に気づき、応援したり、住んでみたいと思う関係性を創出するモデルエリアとしての取り組みを進めていきます。

(暮らし・仕事、学び、健康・福祉、地域の財産)